私の息子は発達障害です。
顕著に出ている特性は「ASD受動型」と「注意欠如」です。
発達障害の特性について、ここでは詳しく説明しませんので気になる方はこちらをご覧ください。
私の息子は他の子より感情が少し希薄です。
「笑う」ことはするのですが、「怒る」・「焦る」・「くやしい」・「悲しい」などの感情が希薄です。
例えば、朝寝坊をして学校に遅れそうになっても焦ることをしないので、いつものように朝食を食べ、いつものように歯を磨き、いつものように着替えて自宅を出ようとします。
両親が、急いで行動するよう何度も急かし、ようやく支度が整って玄関を出ると走って学校へ向かいます。
これでは社会人になった時に、遅刻を繰り返し、信頼されない大人になってしまうと危惧した私達夫婦は1日のスケジュール表を作成し、そのスケジュール通りに行動する訓練をしてみることにしました。
息子にはスケジュール表を作る意図もちゃんと説明しました。
土日も起床から就寝までのスケジュール表を作成し、予定通りに開始したら時刻に○をつけ、時間を常に意識しながら遅延のないように心がけるよう話しました。
翌週からのスケジュール表は自分で作成し、少しでもスケジュールを頭に入れられるよう工夫しました。
具体的には、勉強を始める時間、お昼休憩、自由時間です。午前中は勉強+休憩の繰り返しです。
そんな休日のある日、息子が自由時間に出掛け、午後の勉強時間になっても戻ってきませんでした。
最近ようやく少しだけ時間を意識できるようになってきたのに、また逆戻りかと思い、何をしているのか電話をかけました。
すると「スーパーでみかんの詰め放題に夢中になって帰るのを忘れてしまった!」とのこと。
私はあまりに想定外の返答が返ってきたので思わず笑ってしまいました。
帰ってきたあと、息子には次からみかんの詰め放題をするときは、スーパーからの帰宅時間とみかんを詰める時間を考慮にいれてからやるようにとだけ注意し、あまり厳しく注意しませんでした。
うちの息子はかなり不器用で、ビニール袋へみかんの袋詰めなどをしたらすぐにビニールを破いてしまうところですが、パンパンに上手に詰めてあったのでこれも成長の証として、本当はいけないのですが、注意を減免しました。
みかんはあとで美味しく頂きました。
第1回 2021.01.02
【発達障害あるある】みかんの詰め放題